犬はトマトを食べれる?ジュース・缶と生で皮や種を食べるのは大丈夫
犬にとって「トマト」は、栄養満点で食べれる野菜のひとつです。
しかし、犬は「生」のままトマトを食べれるのかや、「加熱」をして食べてもいいのか、その際の「栄養効果」は大丈夫なのでしょうか?
今回は、
このような、犬への効果的なトマトの与え方や食べれるかどうかの注意点を分かりやすくご案内していきますね。
犬はトマトを生で食べれるの? 加熱しても食べていいし効果も大丈夫!
それでは、「生」のままでも犬はトマトを食べれるのかや、「加熱」しても食べていいのかをご案内していきましょう。
トマトを加熱した場合に、犬への「効果」は大丈夫なのかも併せてお伝えしていきますね。
また、トマトに含まれる犬に効果のある栄養素についても説明してしていきますので楽しみにご覧下さい。
犬は生でもトマトを食べれる!さらに加熱した方が効果アップ
トマトには犬にとって危険な成分が入っていない食べれる食材であり、アレルギーを持っていなければ生で食べさせても大丈夫です。
「リコピン」や「βカロテン」など、トマトには犬にとっても嬉しい効果を持つ成分がたくさん入っています。
中でも、トマトに多く含まれるリコピンには生の状態より、加熱することで栄養価が高まる特徴があるんです。
犬はトマトを生で食べられるものの、電子レンジにかけたり、スープにしたりして加熱するのがより良い与え方となりますよ。
ただし、犬にご飯として与える場合は、赤く熟したトマトを選ぶようにして、葉やヘタは必ず取り除いてくださいね。
犬が食べれる完熟したトマトに含まれる栄養と効果!
犬も食べれる野菜のひとつである「トマト」は、優れた抗酸化作用を持つ栄養価の高い野菜として知られています。
さて、トマトにはどのような栄養が含まれていて、犬が食べた時にどのような効果が期待できるのでしょうか?
リコピンは強い抗酸化作用を持ち、トマトを赤く色づかせる「カロテノイド」という色素の一種です。
リコピンの持つ抗酸化力は、犬の老化や動脈硬化の予防に効果があります。
リコピンの犬や人への吸収率は、生の状態よりも加熱することで効率が高まるのが特徴です。
トマトに多く含まれる「βカロテン」も、カロテノイドと呼ばれる色素の一種です。
βカロテンは、犬の体内でビタミンAに変換され、「皮膚」や「被毛」の健康状態を維持し、「粘膜」や「歯」を丈夫に保つ効果があります。
カリウムは犬の体内で塩分濃度のバランスを調整し、余分なものを体外へ排出させる効果をもつ成分です。
犬にとってカリウムには、高血圧を予防したり、正常な成長を助けたりする力があります。
このように、犬は生のトマトでも問題なく食べれるのですが、加熱することで、より栄養素を取り込みやすくなるんです。
犬が食べる前にトマトを茹でるなどして火を通してあげると、栄養効果が高まるだけでなく、消化吸収もしやすくなりますよ。
犬は「とまとジュース」などの加工品を食べていい? 肝臓に負担をかけないトマトの与え方
犬は「とまとジュース」や「缶詰」に加工されたトマトを食べていいのでしょうか?
とまとジュースや缶詰を犬に与えて大丈夫かや、その加工品が食べれるのかを見分けるポイントについてご案内していきますね。
また、たくさんの量のトマトを与えた場合に起こる、「肝臓」「腎臓」への影響や、「太る」といった犬へのリスクについても解説していくので参考にしてください。
さらに、トマトの「皮」「種」や「葉」「ヘタ」は犬が食べても大丈夫かという疑問についてもお答えしていきますよ。
あなたの愛犬がトマトを安全に食べれるように、与え方のポイントや注意点についてこれから一緒に確認していきましょう。
犬が「とまとジュース」や「缶詰」などのトマトの加工品を食べていいかを見分けるポイント
犬に「とまとジュース」や「缶詰」などの加工品を与えるときには、「無添加」であるかどうかが重要です。
犬にトマトの加工品を与える場合は、成分表をしっかりチェックして、添加物が入っていないものを選びましょう。
とまとジュースの中には、塩分や糖分が添加されているものがあります。
糖分の摂取は犬が太る原因になり、多量の塩分は高血圧を引き起こす可能性があるので注意してくださいね。
とまとジュースの成分表をチェックして、塩分や糖分といった原料以外の添加物が多いものは犬に与えないようにしましょう。
確実に食べていいものだけを安心して与えたいという場合には、犬用として販売されている「とまとジュース」を購入するのがおすすめですよ。
トマトの缶詰の場合は、香辛料やハーブが入っているものは犬に与えないようにしてください。
無塩のトマト水煮缶であれば犬も食べれるので、与える前に成分表をチェックするようにしましょう。
また、濃縮タイプのトマト缶の場合には、犬が通常食べれる量より減らして与えるようにすれば大丈夫ですよ。
その他の、トマトケチャップやソースなどの市販品には、添加物が加えられていることが多くあります。
犬が味付けされている食品を食べることは控えた方がいいので、トマトケチャップなどは与えないようにしてくださいね。
トマトの与え方は「量」に注意!犬が太ることや「肝臓」と「腎臓」へのリスクを解説
トマトは犬が食べていい野菜とはいうものの、与える「量」には注意が必要です。
犬にトマトを与える際には「量」に気をつけないと、「肝臓」や「腎臓」に負担を与えたり、太る原因にもなるので気をつけてあげてくださいね。
犬が食べていいトマトの量は、1日に必要なエネルギー量の10~20%以内と考えておきましょう。
体重 | トマトを与える目安量 |
体重4㎏未満の超小型犬 | 5~10g(ミニトマト半分ほど) |
体重10㎏未満の小型犬 | 7~15g(ミニトマト半分~1個未満) |
体重25kg未満の中型犬 | 13〜39g(ミニトマト1~3個) |
体重25kg以上の大型犬 | 36~78g(ミニトマト2個半~6個) |
ミニトマトを与える場合は、犬が丸ごと食べたりしてのどに詰まらせたりしないように、食べやすいサイズにカットしてあげてくださいね。
トマトに含まれている「βカロテン」は、犬の体内でビタミンAに変換され、余分なものは肝臓に蓄えられます。
トマトを適切量食べる分には大丈夫なのですが、過剰摂取するとビタミンAが肝臓内で飽和状態になってしまうので注意が必要です。
一定水準を超えると犬が「ビタミンA中毒」になり、肝臓の機能が衰えたり、吐くことや頭痛による体調不良が起こる可能性があります。
そのため、肝臓が弱っている犬に食べさせる場合には、トマトの適量をしっかり守って与え方に気をつけましょう。
同じく、トマトに含まれる「カリウム」は、腎臓が弱っている犬が過剰摂取すると、余分に取り込んだものを体内からうまく排出できなくなってしまいます。
カリウムが高くなりすぎると吐いてしまったり、手足のしびれや心拍の乱れなど危険な状態に陥る怖れがあるので注意してくださいね。
そのため、腎臓に問題のある犬がトマトを食べるときには、量を調節して与えすぎないように気をつけてあげましょう。
トマトを適量食べる分には、過度に犬の腎臓に負担がかかる恐れはありませんよ。
フルーツトマトは糖度が高いため、1個あたりのカロリーも高くなります。
普通のトマトと比べて、同量でも犬が太る可能性が高まるので与え方には注意が必要です。
フルーツトマトを与える場合は、カロリーを考えて、犬が食べていい量よりも少なめを意識するといいでしょう。
犬が太ると関節に負担がかかるなど、健康へのリスクが高まるので気をつけてあげてくださいね。
犬にトマトの葉やヘタはあげないで!皮や種を食べるとどうなる!?
トマトを好きな犬に安全に食べさせてあげられるように、飼い主であるあなたが正しい与え方を知っておくことが大切です。
犬にトマトを与える際には、「葉」や「ヘタ」などの実以外の部分は絶対に与えないようにしましょう。
トマトの葉やヘタには「アルカロイド」と呼ばれる、犬に中毒を引き起こす物質が多く含まれています。
トマトの葉やヘタを食べた犬が、下痢をして吐くことや、ひどい場合にはけいれんを起こすことがあるので注意してくださいね。
市販されているトマトの場合、犬が誤って食べたりしないように、ヘタはしっかり取り除いてあげましょう。
家庭菜園やプランターでミニトマトなどを栽培している場合は、犬が葉やヘタを食べたりしないように気をつけてあげてくださいね。
また、熟しきっていない緑のトマトには、犬にとって有毒な「トマチン」という物質が含まれています。
トマチンによる中毒を起こすと、犬が吐くことや、下痢をする場合があるので注意してください。
トマトを好きな犬が、収穫前の未熟なものを誤って食べたりしないように用心しましょう。
トマトの皮や種は、基本的には犬が食べていい部分です。
しかし、どちらも犬にとっては消化しにくい部分のため、もし心配な場合、トマトの皮はむいて、できるだけ種も取り除いてあげましょう。
トマトの皮は湯むきしたり、犬が消化しやすいように細かくカットしてあげたりすると安心ですよ。
トマトの種を犬が食べたとしても、消化されずにそのまま排出されるので、それほど心配する必要はありません。
トマトの皮に関しては、消化器官が弱い犬や、子犬とシニア犬が食べるときには注意してあげてほしいのですが、種については食べたとしても、それほど神経質にならなくても大丈夫でしょう。
トマトを好きになるスープご飯のレシピ!犬が食べても大丈夫な野菜を加えたアレンジ方法も
それでは、愛犬がトマトを大好きになるような「犬用スープご飯のレシピ」をご紹介していきましょう。
また、栄養バランスをよくするトマトスープのアレンジ方法もお伝えしていきますね。
トマトスープの保存の仕方についてもご説明していきますので参考にしてみてくださいね。
犬がトマトを好きになるスープご飯のレシピ
トマトに含まれる「リコピン」は、犬や人が食べるときには、生よりも加熱した方が栄養効果が高まります。
そのため、トマトを犬に与える場合は、スープなどにしてあげるとより効果的です。
今回は、トマトがたっぷり入った「ミネストローネ風スープのレシピ」をご紹介しますね。
材料(小型犬1匹分)
- 鶏肉32g
- トマト72g
- キャベツ6g
- にんじん5g
- ブロッコリー5g
- 水50ml
1. 材料はみじん切りにし、トマトの皮は湯むきするなどして取っておきましょう。
2. 鶏肉を炒めて、火が通ったところでトマト以外の材料を加えます。
3. 別の鍋に全ての食材と水50mlを入れ、中火にかけてください。
沸騰したら弱火にし、あくをとりながら約1時間煮込みます。
4. 30分ほど放置してスープに味をしみ込ませたら完成です。
犬が食べても大丈夫な野菜を加えてアレンジ!トマトスープは冷凍保存OK
レシピには載っていなくても、愛犬が好きで食べていい野菜なら追加してあげても大丈夫です。
トマトの他にも、愛犬の好きな野菜を加えてあげると、さらに栄養バランスのいいご飯になりますよ。
トマトスープのレシピに、「さつまいも」や「じゃがいも」「大根」などを加えてみるのもいいでしょう。
また、トマトスープは小分けにして冷凍すれば、ドッグフードなどのご飯にかけるトッピングとして保存しておくこともできますよ。
トマトスープを冷凍保存する場合は、1~2週間で食べきるようにしてくださいね。
愛犬の好きな食材を使用したオリジナルレシピを作れば、ご飯時間がより楽しくなることでしょう。
ただし、トマトに含まれるリコピンは、犬にとって必須栄養素というわけではありません。
たまの「ごほうびご飯」や「おやつ」として、主食に影響なく食べれる量や頻度で与えるようにしてくださいね。
この記事では、
- トマトを犬に与えるときには「生」よりも「加熱」してあげた方が栄養効果が高まる
- 肝臓や腎臓が弱っている犬には与え方に注意し「量」をしっかり守ることが大切
- 「未熟な青いトマト」と「葉」や「ヘタ」は犬に与えてはダメ
- トマト好きな愛犬が喜ぶ栄養満点なスープご飯のレシピ
といった、犬がトマトを美味しく安全に食べるための与え方や注意点についてお伝えしました。
犬が体調不良や太る原因になるので、トマトの与えすぎには注意しましょうね。