犬はじゃがいもを食べれる?生や皮は大丈夫?レンジのおやつレシピ!
ホクホクとした食感が魅力のじゃがいもですが、犬が食べても大丈夫な野菜なのでしょうか?
私たちの食卓にもよく登場するじゃがいもだけに、犬が安全に食べれるものなのか気になりますよね。
今回は、
このような、じゃがいもの与え方についてのポイントや、愛犬が美味しく食べれる手作りレシピについてご案内していきましょう。
愛犬と一緒に、美味しくじゃがいもを味わうための参考にしてみてくださいね。
犬にじゃがいもを与えても大丈夫?食べていいけど「生」のままはダメ!
「じゃがいもを切っている最中にうっかり落として、愛犬が食べてしまった」といったような状況になったら「生だけど大丈夫かな…」と心配になってしまいますよね。
こちらでは、犬がじゃがいもを生のまま食べたら悪影響があるのかという疑問についてお答えしていきましょう。
また、じゃがいもを好きな犬には「毎日与えても大丈夫なのか」や「食べ過ぎによる注意点」についてもお伝えしていきます。
さらに、じゃがいもの栄養は犬にとってどのような効果があるのかどうか、共通点のある「さつまいも」と比較してご案内していくので参考にしてくださいね。
犬はじゃがいもを食べても大丈夫!「生」のまま与えると下痢や吐くことも
結論から言うと、犬に「生」のままのじゃがいもは食べさせない方がいいでしょう。
生のじゃがいもに含まれる「でんぷん」は、犬が消化しにくく、下痢や吐くなどの体調不良を引き起こす危険性があります。
生のじゃがいもを誤って食べたとしても、量が少なく、愛犬の体調に変化がなければそれほど心配しなくても大丈夫ですよ。
犬が消化しやすくするためには、じゃがいもを茹でたり、蒸したりして加熱してあげましょう。
加熱することでじゃがいもに含まれるでんぷんが糊状に変化して、犬が消化しやすい状態になるんですよ。
電子レンジを使って加熱するだけでも大丈夫なので、必ず、火を通してから愛犬に食べさせてあげてくださいね。
【電子レンジを使ったじゃがいもの加熱方法】
1. 皮の付いたじゃがいもをキッチンペーパーで包んで、水に浸した後でラップで包みましょう。
2. 600Wの電子レンジで約3分ほど、じゃがいもを加熱してください。
3. 電子レンジで加熱したあとは、竹串などをさしてじゃがいもの中まで火が通っているか確認しましょう。
レンジから取り出したら、じゃがいもの皮を取り除いて愛犬に食べさせてあげてくださいね。
このように簡単なひと手間を加えるだけで、生のじゃがいもを食べ過ぎて、愛犬が下痢をして吐いてしまうといったリスクを取り除くことができますよ。
犬にじゃがいもを与える「量」!毎日あげたら食べ過ぎ!?
犬がじゃがいもを食べれる量は、体重や年齢によって変わります。
犬のサイズ | じゃがいもの量 |
小型犬(2~5kg) | 24~48g |
中型犬(6~15kg) | 55~108g |
大型犬(20~50kg) | 136~270g |
こちらの数値はカロリーから計算した「目安の量」になっているので、食べ過ぎて愛犬の毎日のご飯に影響しない程度に留めましょう。
与える量を守りさえすれば、じゃがいもは犬が毎日食べていい野菜なんですよ。
じゃがいもはドッグフードの原料にもよく使われていることから、犬にとって安全に食べれる食材であることが分かりますよね。
しかし、じゃがいもは食べ過ぎると肥満の原因になってしまうので、おやつとして与える場合はドッグフードと合わせて計算した上でカロリーオーバーにならないように気をつけましょう。
犬が食べれる適切な量を守って、しっかり加熱したじゃがいもを与えてあげてくださいね。
犬がじゃがいもを食べたらどんな効果が?ドッグフードにも使われ肝臓の弱い犬の栄養補給にも
「じゃがいもは犬が食べていい野菜なのは分かったけど、どんな効果があるの?」という疑問についてお伝えしていきましょう。
じゃがいもに含まれる「でんぷん」は炭水化物の一種で、犬が毎日元気に活動するために欠かせないエネルギー源です。
じゃがいもの可食部には、でんぷんを含めた炭水化物が約15%も含まれています。
先ほどお伝えしましたように、じゃがいもがドッグフードの原料として使われるのは「犬のエネルギー源である炭水化物を効率的に摂れるから」というのが理由なんですよ。
加熱して柔らかくなったじゃがいもは、肝臓に問題のある犬でも安心して食べれる食材です。
犬の肝臓が弱ると本来持っている解毒力が落ち、タンパク質を食べた時に生じる「アンモニア」をうまく分解できなくなってしまいます。
そのため、タンパク質が少なく、犬が活動するエネルギー源となるじゃがいもは、肝臓に問題のあるワンちゃんにもおすすめですよ。
じゃがいもには、犬の体内の塩分バランスを正常に整えてくれる「カリウム」が豊富に含まれています。
カリウムは犬の高血圧を予防したり、筋肉の働きを正常に保つ効果が期待できる成分です。
後ほど詳しくご案内しますが、腎臓の弱っている犬がカリウムを摂りすぎると負担になる可能性があるため食べていい量を守ってあげてくださいね。
柑橘系などの「果物の成分」という印象が強い「ビタミンC」ですが、実は、じゃがいもにも豊富に含まれているんですよ。
ビタミンCには、高い抗酸化力があり、犬の老化防止や健康維持に役立ちます。
ビタミンCは加熱で壊れやすく、調理した食材から摂るのは難しい成分です。
しかし、じゃがいもに含まれるビタミンCは、でんぷん質に包まれているため加熱しても損なわれにくいという特徴があります。
また、ストレスが多かったり、年齢を重ねたりして肝臓の働きが落ち、ビタミンCが不足している犬にもじゃがいもはおすすめですよ。
肝臓が弱まると、犬が通常なら体内で作り出せるビタミンCが不足しがちになってしまいます。
肝臓の弱い犬にとって、じゃがいもからビタミンCといった不足しがちな栄養が補給ができるのもメリットの一つです。
犬がじゃがいもを食べていいなら「さつまいも」はどう!?
じゃがいもと同じで、ホクホクとした食感が魅力の「さつまいも」は、犬が食べても大丈夫な食材です。
じゃがいもとさつまいもはどちらも「でんぷん」を多く含むという共通点がありますが、違いはどこにあるのでしょうか?
じゃがいも | さつまいも | |
分類 | ナス科 | ヒルガオ科 |
可食部 | 茎の部分 | 根っこの部分 |
カロリー(100g中) | 84 kcal | 135 kcal |
水分の量(100g中) | 78.0g | 65.0g |
食物繊維(100g中) | 1.8g | 2.3g |
リン(100g中) | 23mg | 47mg |
じゃがいもはさつまいもに比べて「リン」が少なく、腎臓に問題を抱えている犬にも最適な食材です。
リンはエネルギー源として働く成分で、犬の腎臓で分解されたり不要なものを排出したりしています。
犬の腎臓が弱ってうまく排出できなくなると、リンが血液中に蓄積されていくため、過剰摂取にならないよう制限しなければなりません。
そのため、リンを制限する必要のある犬にとって、含まれる量の少ないじゃがいもは食べさせても大丈夫な野菜のひとつなんですよ。
じゃがいもやさつまいもなどのイモ類には「食物繊維」が豊富に含まれています。
食物繊維は、犬の腸内環境を整えるのに効果的です。
ただし、食物繊維を食べ過ぎると、消化不良を起こして犬が下痢をして吐くことがあるので気をつけましょう。
じゃがいもはさつまいもに比べてカロリーは低いですが、愛犬が食べ過ぎないように気をつけてくださいね。
じゃがいもやさつまいもを使った手作りのおやつなどを、普段のドッグフードなどの食事と合わせるとカロリーオーバーになる可能性があります。
ドッグフードなどの毎日の食事に影響しない範囲で、愛犬が食べていいじゃがいもの量を調整してあげましょう。
犬がじゃがいもを食べれるからといって「アレルギー」の心配や与えるときの注意点はないの!?
犬にとっても栄養満点のじゃがいもですが、食べていい部分もあれば取り除くべきところもあります。
じゃがいもの食べていいところ以外を口にすると、犬が下痢をしたり吐く恐れがあるため注意してくださいね。
また、かぼちゃにアレルギーを持つ犬は、じゃがいもにも危険性があることをご存知でしょうか?
このように、犬がじゃがいもを安全に食べるために把握しておきたいポイントについて分かりやすくご案内していきましょう。
犬が安全にじゃがいもを食べれるように「アレルギー」には気をつけて
じゃがいもは犬が安全に食べれる食材だとお伝えしてきましたが、「アレルギー」を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
じゃがいもに対してアレルギーがあると、犬が「下痢をする」ことや「吐く」こともあります。
また、じゃがいもを食べた後に犬が体をかゆがっているようなことがあればアレルギーを疑いましょう。
犬がアレルギー反応を起こして重篤な状態にならないように、初めてじゃがいもを食べさせるときには少しの量から様子を見てあげてくださいね。
そして、かぼちゃに対してアレルギーを持っている犬は、じゃがいもにも同様の反応を起こす可能性があります。
かぼちゃにアレルギーを持つ犬がじゃがいもを食べた場合に起こす「交差反応」と呼ばれるものです。
かぼちゃとじゃがいものアレルゲンは別ものですが、非常に似通った構造をしているため、アレルギー反応を起こしてしまうことがあるので注意しましょう。
じゃがいもを食べた後に下痢や吐くといった体調不良が続くようであれば、すぐに獣医師に相談してくださいね。
犬にじゃがいもの皮や芽はNG!腎臓が弱っている子はカリウム過多に注意
「じゃがいもの芽には毒がある」という言葉を、あなたは聞いたことがないでしょうか?
じゃがいもの皮や芽には、「ソラニン」や「チャコニン」という天然の毒素が含まれています。
「じゃがいもの皮も危険なの?」と不思議に思うかもしれませんね。
実は、じゃがいもの皮に光があたって緑色に変色すると、ソラニンとチャコニンが生成されてしまう仕組みがあるんですよ。
じゃがいもの皮や芽を食べて中毒を起こすと、犬が下痢をして吐くことや、腹痛に苦しむ危険性があります。
じゃがいもの皮は厚めにむいて芽を取り除き、犬が食べていい部分だけをあげるようにしてくださいね。
また、じゃがいもの皮が変色していなくても、犬の消化にはよくないため取り除いて食べさせてあげましょう。
腎臓に問題のない犬は「カリウム」を尿として体の外に排出できます。
しかし、腎臓の機能が弱っていると、犬の血液中に排出できなかったカリウムがたまっていってしまうのです。
犬に不整脈や手足のしびれを引き起こし、最悪死に至る危険性もあるため、カリウムの摂りすぎには気をつけましょう。
犬がじゃがいもを食べ過ぎないように気をつければ、カリウムの過剰摂取についてはそれほど心配しなくて大丈夫ですよ。
ただし、腎臓に関する既往歴を持っている犬にはじゃがいもを与えるのは控えておいた方がいいでしょう。
愛犬と食べれるじゃがいもレシピ!「おやつクッキー」と「レンジで作れる簡単ケーキ」
ドッグフードにもよく使われるじゃがいもは、愛犬と一緒に食べれる手作りレシピとしても最適な食材です。
こちらでは、じゃがいもを使った手作りレシピを2種類ご案内していきましょう。
毎日のドッグフードとあわせて、愛犬の「おやつ」や「特別な日のご褒美」として手作りレシピを楽しんでみてくださいね。
愛犬も一緒に食べれるじゃがいもを使ったレシピ!家にある材料だけで大丈夫な簡単「おやつクッキー」
それでは、まずは家にある材料だけで簡単につくれる「じゃがいものおやつクッキー」のレシピをご案内しましょう。
低コストかつシンプルな材料で手作りできる「おやつクッキー」は、愛犬にもお財布にもやさしいレシピになっています。
【愛犬のおやつに丁度いい!じゃがいもクッキーのレシピ】
材料
- じゃがいも 100g
- 薄力粉 30g
1. じゃがいもの皮や芽を取り除きましょう。
じゃがいもを適当な大きさに切って、水にさらしてください。
2. 耐熱容器にじゃがいもを並べたら、電子レンジで5分ほど加熱します。
じゃがいもが柔らかくなったら、マッシャーなどを使ってつぶしてください。
3. オーブンを180~200度に設定しておきます。
4. じゃがいもに薄力粉を加えて、切るように混ぜましょう。
混ざりにくい時には水を少しずつ加えてくださいね。
5. 混ざったらラップに包んで5ミリほどの厚さになるよう伸ばします。
6. 好きな形にくりぬいたら、天板に敷いたクッキングシートの上に並べてくださいね。
オーブンの加熱時間の目安は600Wで約10分程、クッキーがふっくらと焼きあがったら完成です。
シンプルな素材で手作りできる「愛犬のおやつ」にぴったりなレシピなので試してみてくださいね。
愛犬の特別な日のレシピに!じゃがいもを使った「レンジで簡単デコレーションケーキ」を手作りしませんか
次は、見た目もかわいい「じゃがいものデコレーションケーキ」のレシピをご案内していきましょう。
じゃがいもをレンジで加熱するだけの、犬用の簡単レシピになっていますよ!
【愛犬の特別な日にぴったり!じゃがいもを使ったデコレーションケーキのレシピ】
材料
- じゃがいも 1個
- 無脂肪ヨーグルト(無糖) 適当な量
- いちご 1~3個
【水切りヨーグルトの作り方】
ヨーグルトをキッチンペーパーを敷いたザルにあけ、冷蔵庫で5~6時間置いて水分を抜きましょう。
1. じゃがいもの皮と芽を取り除きます。
じゃがいもを適当な大きさにカットして水にさらしておきましょう。
2. 耐熱容器にじゃがいもを並べたら、電子レンジで5分ほどやわらかくなるまで加熱します。
3. マッシャーなどを使ってじゃがいもを潰していきましょう。
ぱさつきが気になるときは水を加えてくださいね。
4. 型やラップを使ってじゃがいもの形を整えます。
デコレーションケーキの土台になるように円形にしましょう。
5. 水切りヨーグルトを使ってじゃがいもの土台をデコレーションしていきます。
6. 出来上がったらカットしたいちごをケーキのてっぺんに載せて完成です!
ケーキのてっぺんに飾るフルーツは、バナナやみかんなど愛犬の好きなものを選んであげましょう。
このように、じゃがいもは犬が食べても大丈夫な栄養豊富な野菜で、美味しく安心して食べれるようにするポイントは「加熱」にありました。
正しい与え方を把握したレシピで、愛犬に美味しいじゃがいも料理を食べさせてあげてくださいね。