犬はピーマンを生や種 肉詰めは食べれる?口臭は大丈夫?
犬は「ピーマン」を生で食べられるのでしょうか?
私たちの食事にもよく登場するピーマンですが、犬が食べていい野菜なのか気になりますよね。
今回は、
このような、犬にピーマンを与えるメリットや注意点についてご案内していくので参考にしてくださいね。
犬はピーマンを生で食べられる?ナス科には中毒成分があるけど大丈夫!?
ピーマンを「生」で食べるとシャキシャキとした食感が楽しめます。
食感とわずかな苦みを楽しむために、あえて生のピーマンを使うレシピもあるほどです。
そんな生のピーマンは、愛犬がそのまま食べてもいいのでしょうか?
また、ナス科に含まれる中毒成分の影響は大丈夫なのか、ピーマンと形の似ている「パプリカ」はどうなのかといった疑問にもお答えしていきますね。
犬はピーマンを「生」で食べられる!
「ピーマン」は茄子やトマトと共に「ナス科」に分類され、形の似ているパプリカやシシトウと同じ「トウガラシ属」の野菜です。
ナス科に属するピーマンや茄子は、夏野菜としても知られていますよね。
旬の季節にピーマンや茄子などの美味しそうな夏野菜を見かけると、愛犬にも食べさせてあげたくなってしまいませんか?
アレルギーを持っていない犬であれば、生でも加熱した状態でもピーマンを食べられるので安心して与えて大丈夫ですよ。
胃腸が丈夫ではない犬にピーマンを与えるときには、加熱してあげると消化がよくなります。
シャキシャキとしたピーマンの食感が好きな犬には、強火でさっと火を通してあげるだけでも消化がよくなるので試してみてくださいね。
ピーマンの苦みの感じ方には「切り方」による違いがあることをご存じですか?
愛犬に与える場合には、縦切りにしてあげるとピーマンの苦みを抑えられますよ。
ピーマンは縦方向に繊維がはしっているので、同じ方向にカットすることで細胞が壊れるのを防ぎ苦み成分が出にくくなるんです。
また、ピーマンの繊維に沿ってカットすると、シャキシャキとした食感が残りやすいというメリットもあります。
ピーマンには中毒成分がないので大丈夫!形の似ているパプリカや同じ科である茄子もOK
「ピーマンや茄子などのナス科の植物には『アルカロイド』が含まれているらしいけど、中毒は大丈夫なの?」とお思いかもしれません!
しかし、ピーマンの可食部には嘔吐や下痢を引き起こすアルカロイドはほとんど含まれていないため、犬が食べても大丈夫ですよ。
ちなみに、ピーマンと同じく、茄子の実の部分にもアルカロイドはほとんど含まれないので犬が食べれる食材になります。
ピーマンと形の似ている「パプリカ」も犬が食べていい野菜なんですよ。
緑色のピーマンと比べると、パプリカにはビタミンが多く含まれています。
パプリカは、ピーマンよりも大型で厚みがあり甘味が強いのが特徴です。
肉厚なパプリカを犬に与える場合は、食べやすいように細かくカットしてあげてくださいね。
また、パプリカは生のままよりも加熱することで食べた時の甘みが増すため、レンジを使ったり茹でたりして犬にあげるといいでしょう。
パプリカを与える際の注意点としては、「ヘタ」は必ず取り除いて、消化不良を起こしやすい「ワタ」や「種」は取り除いてあげてください。
犬はピーマンの種を食べていい?適切な量を守って美味しく食べさせてあげましょう
野菜の中には「取り除いた方がいい部分」が含まれていることがあります。
例えば、ピーマンの「種」は、人間用に調理するときに取り除かれることの多い部分ですよね。
それでは、ピーマンの種は犬にも食べさせないほうがいい部分なのでしょうか?
犬はピーマンの「種」を食べれるのか、たくさんの「量」を食べた場合の注意点についてご案内していきましょう。
ピーマンの種は犬が食べていい部分!消化器官の弱い子は気をつけて
ピーマンの「種」には中毒を引き起こす成分は含まれていないため、犬が食べてもいい部分です。
しかし、消化器官が弱い犬が食べると、小粒なピーマンの種でも胃に負担をかけてしまう恐れがあるため気をつけましょう。
また、ピーマンの種や周辺のワタ部分には、苦み成分を生み出す「クエルシトリン」という物質が多く含まれています。
そのため、苦みが好きではない犬が、クエルシトリンを含んだピーマンの種やワタ部分を食べると、驚いて吐き出してしまう可能性があり注意が必要です。
これらのことから、ピーマンの種は食べられる部分ではあるものの積極的に犬に与えないようにしたほうがいいでしょう。
ピーマンの種が黒く変色している場合は、熟しきって腐っている証拠です。
変色しているピーマンの種は必ず取り除くようにしてくださいね。
犬にピーマンを与えるときには適切な「量」を守りましょう
犬が1日に食べていいピーマンの「量」は、食事全体の10%以下に留めておきましょう。
体重ごとの犬の分類 | ピーマンを食べていい量 |
超小型犬(体重4kg未満) | 約5~14g ピーマンの輪切り2~3個 |
小型犬(体重10kg以下) | 約15~24g ピーマン半分ほど |
中型犬(体重25kg未満)) | 約25~44g ピーマン半分~1個 |
大型犬(体重25kg以上) | 約45~70g ピーマン1個~2個 |
一度にたくさんのピーマンを食べると、犬が嘔吐や下痢をしてしまう可能性があります。
ピーマンの食感が好きな犬はたくさん食べたがるかもしれませんが、適切な量を守って与えすぎないようにしてくださいね。
また、ピーマンには独特の苦みがあり、人間のお子さんでも好き嫌いがはげしい野菜です。
苦みが好きではない犬にピーマンを食べさせると、嫌がって吐き出してしまうこともあります。
そのような場合は、無理をして犬にピーマンを食べさせないようにしましょう。
初めて愛犬にピーマンを与える際には、好き嫌いやアレルギーがないか確認するために、数日に分けて少しずつ食べさせるようにしてくださいね。
ピーマン好きは口臭が少ない!?愛犬の体に効果的な栄養素とおすすめレシピ!
ピーマンを食べると口臭が少なくなるという話を耳にしたことはありませんか?
ピーマンに含まれるどの栄養素に口臭予防が期待できるのか、犬にも効果があるのかについてお伝えしていきますね。
また、ご案内する「ピーマンの肉詰め」は、βカロテンなどの栄養素とタンパク質をしっかり摂れるおすすめレシピになっているので参考にしてみてください。
それでは、ピーマンに含まれる栄養素や犬への効果についてご案内していきましょう。
犬がピーマンを食べることで得られる栄養メリット!口臭に効果があるって本当!?
ピーマンには、犬にとって嬉しい効能を持つ成分がたっぷり含まれています。
ピーマンに含まれるβカロテンは、犬の体内で分解されビタミンAに変換されます。
ビタミンAには皮膚や目の粘膜を健康に保つ働きがあり、犬の健やかな成長に欠かせない成分です。
強い抗酸化作用を持つため、ピーマンに含まれるβカロテンを適切な量 摂取することで、犬の「免疫力アップ」や「老化防止」につながります。
ピーマンに豊富に含まれるビタミンCは、βカロテンと同じく犬や人の体内で高い抗酸化作用を発揮する栄養素です。
また、ビタミンCは丈夫な皮膚を作り出すコラーゲンの源となります。
犬は体内でビタミンCを合成できるため、食事から取り込む必要のある栄養素ではありません。
しかし、年を重ねた犬やストレスが多い環境だと、肝臓の働きが落ちて生成するビタミンCが不足しがちになります。
ピーマンを食べることによって、犬の体内に不足したビタミンCを補える効果があるんですよ。
ピーマンに含まれる「クロロフィル」という成分には、口臭予防の効果があるのをご存じでしょうか?
クロロフィルはピーマンの緑色を生み出している天然色素の「葉緑素」のことです。
クロロフィルには、口臭の原因となる「アンモニア」を分解する効果があり、ピーマンやホウレン草に多く含まれています。
クロロフィルは人間用の口臭予防を目的としたサプリメントなどにも使用されている成分です。
犬の口臭原因がアンモニア由来であれば、ピーマンを食べることで予防効果が期待できるでしょう。
愛犬の口臭がすこし気になる程度であれば、ピーマンを食べたら改善がみられるかもしれません。
犬の口臭があまりに強いときは、体調変化の前触れである可能性があるため獣医師に相談するようにしてくださいね。
このように、ピーマンには犬にとって嬉しい効果を持つ成分がたくさん含まれているんですよ。
いっぺんにたくさんのピーマンを食べると消化にもよくないので、1日分の食べていい量を守って愛犬に与えてあげてくださいね。
ピーマンが好きな犬が食べたがること間違いなし!栄養たっぷりの肉詰めレシピ
それでは、犬にとっても嬉しい栄養素がたっぷり入った「ピーマン」を使った手作りレシピをご案内していきましょう。
愛犬が喜んで食べたくなるような、鶏ひき肉を使った「ピーマンの肉詰め」レシピです。
ただし、人間用のレシピで作ったピーマンの肉詰めは犬に与えないように注意してくださいね。
人間用のピーマンの肉詰めレシピには、肉に混ぜ合わせる材料にタマネギが含まれていて、味付け用に調味料をたくさん使用しています。
犬が人間用のピーマンの肉詰めレシピで使われる「タマネギ」を食べた場合、少しの量でも下痢や嘔吐、血尿が出るといった体調変化を引き起こしてしまうので注意が必要です。
また、ピーマンの肉詰めの人間用レシピで使用される調味料の分量は、犬にとっては塩分や糖分のとりすぎになってしまいます。
ピーマンの肉詰めのような手作りの料理を愛犬に食べさせる場合には、これからご案内するような犬用レシピを利用してくださいね。
【犬が食べても大丈夫なピーマンの肉詰めレシピ】
材料(小型犬1匹分)
- ピーマン1/2個
- 鶏むね肉20g
- 片栗粉小さじ1
- 茄子やカボチャ プチトマトなどの付け合わせ少々
1.ボールに鶏むね肉と片栗粉を入れて、粘り気が出るまでよくこねます。
2.半分に切ったピーマンに、こねたお肉を詰めていきましょう。
3.必要な場合は少量の油をひき、フライパンの上でピーマンの肉詰めを焼いていきます。
中まで火が通ったら完成です。
4.付け合わせに茄子やカボチャを加えるときは、焼いたりレンジを使用して火を通してあげましょう。
ピーマンの肉詰めに加え、プチトマトなどを適量添えると、彩りと犬への栄養バランスが良くなりますよ。
ピーマンの皮は犬が食べても大丈夫ですが、気になる場合は取り除いてあげてください。
ピーマンの肉詰めを小型犬に与えるときは、一口で食べられるサイズにカットして食べやすくしてあげましょう。
犬が食べていい野菜であれば、お好きな食材を肉に混ぜ込んだり付け合わせに加えたりしても大丈夫ですよ。
野菜が好きな愛犬が喜ぶようにレシピをアレンジしてあげてくださいね。
この記事では、
- 犬はピーマンを生でも加熱しても食べられるので安心して与えて大丈夫
- ピーマンの種は犬が食べてもいい部分ですが苦みが強いので基本的には取り除いてあげましょう
- ピーマンに含まれるβカロテンやビタミンCは抗酸化作用が高く犬の健康維持に効果的
といった、犬がピーマンを安心して食べられる与え方や注意点についてお伝えしました。
ピーマンの特徴を把握して、愛犬に美味しく食べさせてあげてくださいね。